digitalのブログ

徒然なるままに。成すがままに。

小説 国営パチンコ店 1回転目

18歳の夏。年号も変わり、大学に進学してから初めての夏。

前期のテストも終わって自動車学校

に行く手続きに来ていた。

手元にはビルメンテナンスのバイト

で貯めた20万を持って。

無事に3週間後には運転免許証を

取得して、バイト先の車も運転する

ようになっていた。

バイト先の所長「翼、来月の第2土曜日に入る現場はマイナンバー確認がある

から先に提出しててくれんか。」

「わかりました。明日宮原さんのお宅

に持って来たらいいですか?」

「おう。真栄田と秦野も来るから麻雀

するぞ。」

バイト先の所長の宮原さんは麻雀と

アウトドアが趣味で家に全自動卓が

ある。週1ペースでバイト仲間で麻雀

する。点5の麻雀。給料日精算で2万

くらいはバイト代を増やせてた。

そんな感じで夏が終わって、学校が

始まる前の土日にフェリーで現場に

向かっていた。

「今日の現場どんな所ですか?」

「国営の施設らしいよ。オープン前の

ワックス仕上げらしい。コンビニ並に

塗るらしいよ。」

移動に約2時間。フェリー乗り場のすぐ近くにその現場はあった。

ショッピングモール並の広さで色々な

ビルメンテナンスの会社が受付で書類など確認していた。宮原さんが受付をして営業車に戻ってきた。

うちの担当はフロアの1番狭い区画

だった。それでも4人でする仕事量よりは少し広い多い気がしていた。

ワックスも何層か塗り、休憩を取っていたら真栄田さんが小走りで

営業車に戻ってきた。真栄田さんとはちょうど干支1回り分年が違う。31歳のお兄さんが子供のようなキラキラした目で話を始める。

「スロット博物館やで。この施設。

獣オーや8代将軍、初代南斗、チカチカ、華唄が搬入待ちしてたわ!」

続く。